4.4.08

リンゴ「ふじ」の誕生秘話

昭和13年3月5日に青森県藤崎町に園芸試験場東北支場が設立されました。昭和14年に「国光」と「デリシャス」を交配し、翌年圃場に播種された中から、のちの「ふじ」が生まれました。しかし、太平洋戦争(昭和16-20年)のため、ほとんどの研究員が応召され研究が大幅に抑制されました。

研究員が復員後、再度育種が本格化した昭和26年に初めて結実し、その果実を食べた当時の定盛昌助氏が、「ふじ」の育種系統番号である「ロの628番」について育種台帳に「有望・要検討」と記載しており、早い時期からその品質は注目されていました。当時、試験場にはまだ冷蔵庫はなく、横に開く土蔵作りの蔵に収穫したリンゴを貯蔵していました。貯蔵性はこの蔵で保存して調査したそうです。


果物&健康NEWS Vol.191